kishima

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昔、Arduino Uno(RAM 2KB)でmrubyのバイトコードを走らせた話

背景 最近、生活が落ち着いてきたので、また電子工作やmrubyを触るようになりました。 ここ数年はPicoRubyが一部で盛り上がっており、私も勉強会に参加しつつエンジョイしているところであります。 PicoRubyのすごいところは、Raspberry Pi Picoのような264kBというメモリが少なめの環境でも、マイコン上でmrubyのコードをコンパイルして、実行できるところです。これまでいちいちPCでバイトコードにコンパイルしてマイコンに焼いたりしないといけないところが不要になります。加えてPicoRubyではターミナルで動くShellや、USBストレージまで実装されていて、それもまた使いやすさに大きく貢献してます。 ※ちなみに素のmrubyでもESP32のPSRAM(2MBや4MB)付きのものであればマイコン上でコンパイルできます。(Family mrubyの取り組み) 作者の羽角さんと以前、Arduinoでmrubyをなんか動かしたことがある、という話をしたときに、ふつう動かないよね?となったのですが、その時自分でも自分が何をしたのか完全に忘れていたので、それを振り

By kishima
電子工作遍歴をたどる(1)

電子工作遍歴をたどる(1)

経緯 最近、Rubyの界隈で自作キーボードからの派生も含めて電子工作を始める人が増えているようで、もう少し前からやってた自分としては、そんな状況がとても嬉しく小躍りしてます。 私は色々動画とか見つつ、それに憧れて、真似をしたり創作をしたりを繰り返して、だんだん作りたいものを作るのに何をすればよいか判断できるようになってきました。 一応組み込みに近い開発やら研究やらPMの仕事をしてきましたが、直接的にマイコンを触ることはほとんどなかったので、背景知識はありつつも、それ以外は初心者からスタートした人間です。 最初のハードルの高さを超えると一気に楽しくなった実感があるので、そのハードルを下げるお手伝いを色々したいなと思っています。 話は変わりますが、先日、PicoRuby Overflow会議というのがあり、少しポスターセッション的な枠で参加したりして、とてもいい時間を過ごしてきました。そこで色々新しいことの挑戦される方の話を聞いて、応援したい気持ちが更に高まりました。 支援の一つとして、昔書いた「ゼロから始めるmrubyデバイス作り」のLight版を無償公開しました。 htt

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関西Ruby会議08で発表してきました

関西Ruby会議08で発表してきました

ありがたいことに投稿した発表が採択されたので、2025/6/28 京都にて開催された関西Ruby会議08にて、発表してきました。 とてもよい2日間だったので、その記憶を残しておきたいと思います。 CFPに応募した経緯 2月にあったTokyu.rb(=飲み会)に参加した際に、どんな話の流れだったか覚えてないですが、@makicamelさんから、kishimaさんも参加しましょうよ!という話をしてもらって、それがきっかけで、イベントの存在を知りました。 遠征するのであれば、発表するくらいの理由がほしいと思っているのと、久しぶりに個人開発も再開していきたいと思ったので、会議ドリブン開発も意図して応募してみました。 直近の半年くらいのお仕事がROS 関係でだいぶ忙しく、その分、未知の分野の経験が蓄積された感触があったので、これをなんとかRubyの世界に引っ張ってきたいと思って生まれたテーマです。 当日までの準備 久しぶりに本格的にmruby触るので、勘所復習するところからで、なかなか大変でした。特にビルド環境整理したり、寄り道でPicoRuby関係のデバッグしたりに時間をだい

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PicoRubyベースのミニコンピュータ

先日、SNSを見ていたらPicoCalcというデバイスを見つけた PicoCalc | ClockworkPiClockworkPi - Creators of PicoCalc uConsole DevTerm and GameShell, Open Source Portable Hardware for Every Dev.ClockworkPi これはclockworkから出ているRaspberryPi Picoをコアとして、キーボードとモニタを搭載したスタンドアロンなポケットコンピュータキットです。 clockworkはRaspberryPiベースのロマンあふれるデバイスをこれまで提供している会社で、私も昔クラウドファンディングに参加したこともありました。 私自身も、以前、ラズパイをタカチケースに入れて気合でポケコンもどきを作ったりしたこともあったので、この洗練された筐体には当然心が躍りました。 デフォルトで動くのはBasicで、これもまた味わいがあってよきですが、やはり自分としてはmruby動かしたい、ということで、Raspi PicoといえばPicoRubyの出

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PicoRubyを理解する1

PicoRubyA Ruby interpreter implementation for one-chip microcontrollers - PicoRubyGitHub ちゃんと中身を理解できてなかったので、コードや資料を読んで理解したい。 特にパーサーやVMの周りをどうやって小さくできているのか。 まずは基礎知識から。 公式情報 PicoRuby DocumentationAPI documentationPicoRuby Documentation 羽角さんの資料 2025 MicroRuby: True Microcontroller RubyRubyKaigi 2025, #rubykaigiRubyKaigiRubyKaigi 2025 で発表したMicroRubyとはなんだったのかMicroRuby: True Microcontroller Ruby というタイトルの発表をしました。hasumikin MicroRubyとは? Ruby会議には参加できてないので、詳細はブログの記事からの理解ですが、以下のような、図のような感じなのかと

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RubyとROS 2

普段仕事でROSを触るときはPythonかC++を利用することになるが、Ruby好きとしては、やはりRubyでもノードを書いたりしたくなる。 ということで、すこし調べてみた。 ROS 2以前 調べるとROS 2ではなくて、ROSに関する取り組みはあるようだった。 GitHub - OTL/rosruby: ruby ROS client.ruby ROS client. Contribute to OTL/rosruby development by creating an account on GitHub.GitHubOTL 九州工業大学の田中先生の研究室の学生さんの記事。対象はNoetic。 【Ruby】RubyでROSを動かしてみた - Qiita九州工業大学 田中和明研究室の大学院生です。Rubyと産業用ロボットに関する研究に携わっています。背景ROSでロボットを動かす場合、一般的にはPythonやC++を使用したプログラムが基本です。…Qiitatytymch ROS 2対応のrclrb やはり今ならROS 2使いたいので、調べてみると1

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JetCobotとJetson Orin NXを迎えた

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JetCobotとJetson Orin NXを迎えた

JetCobot 最近本業でロボットアームを扱う機会があり、いろいろ新しく知識も得たので、その経験を生かしてRubyと組み合わせていろいろ試してみたいと思って、個人でも買えるロボットアームを探してみた。 ElephantRoboticsのmyCobot280が手ごろで扱いやすそうなので、こちらを購入してみることにした。単体で買うとグリッパーや台座などついてなかったり、SwitchScience経由で買ったりするとちょっと高くなったりするのだけど、YahboomのJetCobotだと、一式揃って、加えてJetsonも付いて安かったので、そちらをAmazonで注文した。 香港からの発送で、1週間ほどでUPSで届いた(配達はヤマトだった)。 組み立ては難しくなく、JetsonNanoをケースに収めて、本体とUSB接続して、電源を入れると自動で起動する。(付属の無線は使わないでおく) myCobot本体はUSBシリアルで認識されており、それをPythonで制御している。 チュートリアルに従えば、紹介動画にあるような画像認識と制御のデモも簡単に試せそう。 Jetson Orin

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esp32

M5シリーズのESP-IDF開発環境をWSL2&Dockerで作る

この記事は、M5Stack Advent Calendar 2024 に参加してます。 久しぶりのM5、ESP32 いろいろと作ってみたいものはありつつも、なかなか手がつかない日々でしたが、試したいことができたので久しぶりにM5シリーズのデバイスを買ってみました。 買ってみたのは、ESP32 PSRAM Timer Cameraです。こちらを使って、HTTPSでクラウドのサービスにつないでみるのが目的です。 で、今後また色々ビルドしたり、ESP32の機能を使うためにESP-IDF上で開発をしたいと思い準備しました。 ESP-IDFの環境はバージョンによってしばしば互換性が失われるので、昔のコードが最新Verでビルドできないのはしょっちゅうあるかと思います。そのときESP-IDFバージョンを上げ下げするのも大変です。 なので、試行錯誤するにはDockerで環境を作れると何かと便利です。その内容を共有したいと思います。環境はWSL2です。 準備 基本的には、公式の手順を読めばわかる内容ではありますが、すこし躓いた点もあったのでそのあたり説明したいと思います。 ビルド

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news

ブログのお引越し

元々はwordpressで書いていたけど、エディタが使いにくかったりしたので、もっとシンプルに記事を書きたいと思って、ghostを導入してみた。今後はこちらを活用したい。スマホでも比較的書きやすい。 移行も大変そうなので、wordpressの方は玄関として、残しておく。 コードを挿入。 puts "hello worlds" 写真を挿入 元サイトへ💡callout

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