RubyKaigi 2026 で登壇してきた

RubyKaigi 2026 で登壇してきた
実機で表示した起動ロゴ

先週は、会社を休んでRubyKaigiに参加するため、函館に行ってきました。

この記事は登壇までの記録です。

経緯

もともとCFPが採択されたのは2回目で、1回目は2020年開催のRubyKaigiでした。ただちょうどCOVID-19の拡大の時期と被ってしまい、キャンセルされて、RubyKaigi Takeout 2020として実施されました。

以下はその時の資料です。

now-is-the-time-to-create-your-own-mruby-computerfrom kishima7

楽しみにしていたので、当時は、大変意気消沈してしまいました。その後、仕事の方もCOVID-19の影響もあり、色々とどたばたして、転職したり、結婚したり、など趣味の時間を取れない時期が数年続きました。

生活もやっと落ち着いてきた2025年から本格的に個人プロジェクトを再開させて、その成果が採択されて、今回発表させていただくことができました。

事前準備

本格的に開発に着手したのが2025年の10月ごろで、そこからまずはLinuxシミュレーション環境で開発進めて、基本形を12月までに作り、2026年1月のCFPに応募しました。

CFP投稿時点のLinuxシミュレーション環境でのデモ

実機については、基板も並行して設計進めており、2025年11月に最初の基板を注文してます。CFP提出後、本格的に基板を使った開発に移行し、2026年2月末に基板の不具合を直した二次試作を発注し、3月末に本番向けの三次試作を発注しました。間に合うかどうか不安でしたがオプション積んだおかげか、1週間で基板が届き、それをつかって最後の調整ができました。

OSとしてのベースができあがってきたおかげで、Claude Codeでのデモアプリの実相が捗りまくって、4月に入ってから、一気にかなり映える感じにできました。アプリを作るとまた問題点も浮かび上がってくるので、それをぎりぎりまで潰しつつ、移動の日を迎えました。

Day0

午前中少しだけ仕事としてから、新幹線での移動でした。前日にあった大きな地震の影響があるかもしれず心配でしたが、無事予定通り移動できました。移動中に資料の最後の仕上げをして完成させ、やんちゃハウス入り後、先入りしてたみなさんと軽く飲んで緊張しつつも気持ちよくその日を終えました。

Day1

発表当日です。

はすみさんの発表を聞いて、すげーと思ったらすぐ通訳さんとの打ち合わせでした。初めてでしたが、こんな感じで意識合わせするのか、と新鮮な体験でした。資料が前日に修正しててごめんなさい。

私の発表は午後からだったので事前に接続確認してたのですが、基板の映像がでなくてかなり焦りましたが、結局ケーブルの接続ミスでした・・・。

あわてて会場の外で動作確認中の様子

直前のhadashiAさんの発表も何とか聞けました。落ち着いて資料見返したいです。

本番

PicoRuby as a Multi-VM Operating System
RubyKaigi 2026, #rubykaigi
@Kirika_K2 さんにとって頂いた写真

本番のスライド

最新のデモ動画

最新のデモ動画

ちゃんと説明できてなかったですが、以下はGUIのアプリを作るだけでなく、I2CやLEDマトリクスをつないで制御するRubyアプリも作れます、というデモです。2VM間のpub/sub型のメッセージ通信もしている、というデモも兼ねています。

ここからCLIだけでは思いつかなかった楽しみ方が生まれるのではないかと思ってます。

I2Cキーボードと、LEDマトリクスをGUI Rubyアプリx2で制御するデモ

概要は、資料や動画のほかに、過去のブログ記事にも詳しく書いてます。

Family mruby OS:FreeRTOSベースのMicroRubyマルチVM構想
この記事は、mrubyファミリ (組み込み向け軽量Ruby) Advent Calendar 2025の12/25の記事です。25日の枠が空いていたので、滑り込ませていただきました。 今日は私が最近取り組んでいる個人プロジェクトであるFamily mrubyとそこから発展したFamily mruby OSについて紹介したいと思います。 開発に至る経緯 Family mrubyは2019年から開発着手したプロジェクトです。2020のRubyKaigi Takeoutでも初期型について発表しました。 Family mrubyとは? Family mrubyKishima’s projectsKishima Craft Works 今は昔、子供が最初に触れるプログラミング言語といえば、BASICという時代がありました。 制約は多いですが、パソコン以外にも、MSXやファミコンでBASICができるFamily BASICという製品もあり、そこからプログラミングの面白さを知り、プログラマーになった方もたくさん居られると思います。 そして現在は無料で大抵のプログラミング言語の開発環境

冒頭でのデモの内容飛ばしたりしましたが、おおむね時間内に予定してた内容を話すことができました。

前提の説明をそこそこに、主要なトピックを駆け足でめぐる内容で、デモにも長めに時間を割いたので、ちょっと何しているか分かりにくい発表だったなあ、というのは反省点です。後のharukasanの発表を見て思いました。

欲張りでしたが、デモだけでも見て、なんかPicoRubyで面白いことやってるなー、という雰囲気だけでも持って帰ってもらえれたら嬉しいなと思ってます。

やったことが多すぎて、説明しきることが困難なので、詳細はブログの記事か、同人誌か、でまとめられたらなと思ってます。

あと、発表を応援しに来てくださった皆様もありがとうございました!こんなに応援してもらいながら発表できるとは2020年には思ってもみなかったことなので、とてもうれしかったです。

harukasan(さん)の発表

Building a Standalone Ruby Programming Environment
RubyKaigi 2026, #rubykaigi

PicoPicoRubyのDiscordでなんとなくやられていることは、見てましたが、気が付いたら私とかなりやってることのゴールが近くて驚きました。(PicoRubyで独立した開発環境を備えたミニPCをハードから作る)

おなじRubyKaigiでこのニッチなテーマで並んで発表できたことは、PicoRubyの応用のすそ野の広さと、同じテーマでもいろいろなアプローチ手法がある、ということをお見せすることができて、とても有意義だったのではないかな、と勝手に思ってます。

私も大いに刺激を受けたので、今後の開発にも生かしていきたいです。Harucom 基板も買えました。 (仕事もお忙しいはずなのに、基板を量産してRubyKaigi本番で売るまでもっていくのは超人過ぎる・・・)

以降のことは、長くなりそうなので、忘れないうちに別記事にまとめたいと思います。

謝辞

2025年にモチベーション高く活動を続けることができたのはPicoPicoRubyやそのDiscordでPicoRubyやってる同士のみなさんと触れ合えたおかげだと思っています。主催の @makicamel さん @youchan さんをはじめとしたコミュニティの皆さんには感謝でいっぱいです。

私の活動は完全に趣味でやっているので、仕事の外でも活動してる仲間が居る、という事実に大変勇気づけられました。これは2019年ごろの状況とは大きく違う点です。

また、Omotesando.rbでも時々LTさせて頂いて、アウトプットの場を頂けて大変感謝しております。

追伸:基板も販売してます。

Family mruby Narya 基板 (v3 prod r1) - Kishima Craft Works - BOOTH
# 注意 この商品はこれから生産に入る商品になります。 2026年5月中旬ごろ、なるべくはやめの発送を目指しておりますが、工場の生産状況によって変動がありえることをあらかじめご了承ください。 ショップ写真の基板は開発中のものです。 # Narya基板(v3 Prod R1) ESP32上で動作するRubyベースOS「Family mruby」に対応した検証用基板です。 PicoRubyをベースに、マイコン単体でGUIアプリケーションの開発・実行が可能です。 デモ動画: https://www.youtube.com/watch?v=9vkRaOoxJJI

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2025年の振り返りと2026年の抱負

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