PicoRubyベースのミニコンピュータ

先日、SNSを見ていたらPicoCalcというデバイスを見つけた

PicoCalc | ClockworkPi
ClockworkPi - Creators of PicoCalc uConsole DevTerm and GameShell, Open Source Portable Hardware for Every Dev.

これはclockworkから出ているRaspberryPi Picoをコアとして、キーボードとモニタを搭載したスタンドアロンなポケットコンピュータキットです。

clockworkはRaspberryPiベースのロマンあふれるデバイスをこれまで提供している会社で、私も昔クラウドファンディングに参加したこともありました。

私自身も、以前、ラズパイをタカチケースに入れて気合でポケコンもどきを作ったりしたこともあったので、この洗練された筐体には当然心が躍りました。

電子工作始めたころ作ったラズパイコンソールデバイス

デフォルトで動くのはBasicで、これもまた味わいがあってよきですが、やはり自分としてはmruby動かしたい、ということで、Raspi PicoといえばPicoRubyの出番です。特にR2P2がこの画面とキーボードで動くと熱い。

GitHub - picoruby/R2P2: PicoRuby shell for Raspberry Pi Pico (RP2040)
PicoRuby shell for Raspberry Pi Pico (RP2040). Contribute to picoruby/R2P2 development by creating an account on GitHub.

そんな風に思って、とりあえず注文したのですが、結構発送に時間かかりそうです。

もし間に合えば、7月のPicoRuby Overflow会議に持っていきたいなと思っています。ちょっと実機で動かせる状態にするのは間に合わないかも、と思って試作用にI2Cキーボードの例を準備したりしてました。SPIのモニタは確か部品箱に何か眠っていたはず…

M5StackのI2Cキーボードカード

実現方法としては、RaspberryPi PicoのSDKによれば、stdioのドライバは任意のものが追加可能らしいので、そこを差し替えればよいはず。一度基本的なものが作れれば、あとはPicoCalc環境に移植するのも難しくはないはずです。

PicoCalcには、PSRAMやスピーカーとかも載っているので、専用のmrbgem開発するとより楽しく遊べそうです。

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電子工作遍歴をたどる(1)

電子工作遍歴をたどる(1)

経緯 最近、Rubyの界隈で自作キーボードからの派生も含めて電子工作を始める人が増えているようで、もう少し前からやってた自分としては、そんな状況がとても嬉しく小躍りしてます。 私は色々動画とか見つつ、それに憧れて、真似をしたり創作をしたりを繰り返して、だんだん作りたいものを作るのに何をすればよいか判断できるようになってきました。 一応組み込みに近い開発やら研究やらPMの仕事をしてきましたが、直接的にマイコンを触ることはほとんどなかったので、背景知識はありつつも、それ以外は初心者からスタートした人間です。 最初のハードルの高さを超えると一気に楽しくなった実感があるので、そのハードルを下げるお手伝いを色々したいなと思っています。 話は変わりますが、先日、PicoRuby Overflow会議というのがあり、少しポスターセッション的な枠で参加したりして、とてもいい時間を過ごしてきました。そこで色々新しいことの挑戦される方の話を聞いて、応援したい気持ちが更に高まりました。 支援の一つとして、昔書いた「ゼロから始めるmrubyデバイス作り」のLight版を無償公開しました。 htt

By kishima
関西Ruby会議08で発表してきました

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ありがたいことに投稿した発表が採択されたので、2025/6/28 京都にて開催された関西Ruby会議08にて、発表してきました。 とてもよい2日間だったので、その記憶を残しておきたいと思います。 CFPに応募した経緯 2月にあったTokyu.rb(=飲み会)に参加した際に、どんな話の流れだったか覚えてないですが、@makicamelさんから、kishimaさんも参加しましょうよ!という話をしてもらって、それがきっかけで、イベントの存在を知りました。 遠征するのであれば、発表するくらいの理由がほしいと思っているのと、久しぶりに個人開発も再開していきたいと思ったので、会議ドリブン開発も意図して応募してみました。 直近の半年くらいのお仕事がROS 関係でだいぶ忙しく、その分、未知の分野の経験が蓄積された感触があったので、これをなんとかRubyの世界に引っ張ってきたいと思って生まれたテーマです。 当日までの準備 久しぶりに本格的にmruby触るので、勘所復習するところからで、なかなか大変でした。特にビルド環境整理したり、寄り道でPicoRuby関係のデバッグしたりに時間をだい

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普段仕事でROSを触るときはPythonかC++を利用することになるが、Ruby好きとしては、やはりRubyでもノードを書いたりしたくなる。 ということで、すこし調べてみた。 ROS 2以前 調べるとROS 2ではなくて、ROSに関する取り組みはあるようだった。 GitHub - OTL/rosruby: ruby ROS client.ruby ROS client. Contribute to OTL/rosruby development by creating an account on GitHub.GitHubOTL 九州工業大学の田中先生の研究室の学生さんの記事。対象はNoetic。 【Ruby】RubyでROSを動かしてみた - Qiita九州工業大学 田中和明研究室の大学院生です。Rubyと産業用ロボットに関する研究に携わっています。背景ROSでロボットを動かす場合、一般的にはPythonやC++を使用したプログラムが基本です。…Qiitatytymch ROS 2対応のrclrb やはり今ならROS 2使いたいので、調べてみると1

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